こんにちは、もも海です。
いますよね、(何が楽しいか分からないけど)延々と突っかかってくる人。
「もしや揚げ足取ることに人生捧げてらっしゃる?」
「明らかに人を見て言ってきてて嫌」
「あの人の相手に費やされるくらいならもっと有意義に時間過ごしたい」
「仕事が進まないから控えてほしいけど、聞いちゃくれないな」
「嫌いなら最低限の関わりに押さえたらいいのに。敢えてぐいぐい来るの謎」
「(前記事の)10カウント、私よりあの人にやってほしい」
本当に、「もう勘弁してくれ(笑)」と思ってしまうのは仕方ないですよ。
嵐のただなかにいるような状態ですから。
その時どなたかに「こんなこと言われてきつい」と愚痴るのも正しいです。
もしかしたらそのお相手が対処してくれるかもしれません。
またその立場にない方でも、貴方が溜め込まなくて大丈夫というのがとっても重要です。
言語化して吐き出すと少しでも気が楽になるでしょうし、共感してくれたら心強いので。
ただその際、常套句としてこんなアドバイスをもらう可能性が高いですよね。
そんな傷つく言葉は聞き流しなさい、スルーしたらいいじゃない
この意見も一理あります。たしかに一々受け止めていたら心身がもちません。
事実私も、職場で散々いびられた際、基本の対処として聞き流していました。
ただ、そう対処してしまった体験談ゆえに敢えて「それじゃ不十分だ」と声を大にして言いたいです。
今回は私の体験談と、「傷つく言葉はスルーしたらいいじゃない」に付け加えたい補足(もう一言)を5種類お伝えします。よかったら参考にしてみてください。
「スルーしよう」とアドバイスをする方も、傷ついている貴方を放っておけなくての言葉のはずです。ただうまく言葉が出ないか、一般論に頼らざるを得ない可能性もあるので責めないであげてください。
筆者が「傷つけてくる言葉は聞き流そう」を実践した結果
私事なので本題の補足5種類をご覧になりたい方はどうぞ読み飛ばしてください。気分が悪くなる危険性があります。
さて、私も職場で散々いびられた際、基本の対処として聞き流していました。
「この人私のこと嫌いだからこう言ってるだけでほぼ言いがかりじゃん、聞く価値なかったな」と何度目かで気づいたためです。
スルーし始めてからも、毎日のように人前&大声でなじられたり、私の責任ではないことを押し付けようとしてきたり、嘲笑とともにネガティブキャンペーンをされたり――その他色々、まぁよくここまでするなと逆に感心する日々を過ごしました。
数年そうした上での体験談ですが、聞き流すようにしてからものの数週間~数カ月で、原因不明の体調不良に悩まされるようになりました。例えばこんな症状です。
- ぐるぐるとした目眩・頭痛
- 咳(一度発症すると数カ月続く)
- 吐き気・胃痛・胸のつかえ、異物感
- 睡眠の乱れ(早朝覚醒、中途覚醒、不眠)
- 倦怠感
これらの身体的な不調に呼応するように精神面も疲弊していました(今思えば、スルーを受けて激しさを増し続けた「言いがかり」を、無理に聞き流そうと頑張ったので当然ですが)。
もちろん内科等受診しても一向に良くならず、医者に首を傾げられながらも、なぜかその環境に身を置き続けてしまったんですよね。「ホワイト」でもブラックでも。
私が聞き流して心身壊す判断を2度もしてしまったのは、一般論で「大人なんだからスルーしよう」云々でなく、ひとえにこの価値観からです。
嫌いな人のために使う時間もったいなくない?
自分の人生良くする方に全力注いだらいいじゃんお互いにさあ!
嫌われていると分かったのですから、無理に私からは近づかない、いっても業務上必要な最低限度にとどめた関わり方で過ごしました。
その私を傷つけようと、周りの方を巻き込みながらあの手この手で頑張られてしまったため、私も頑張って避けようとして――いたちごっこになってしまったわけです。
一応上司にも相談しましたが、改善は……上司の前では多少大人しくなる程度でしたね……。
退職等で物理的に離れて解放されました。私がいなくなったからと元気よく他の方へ矛先を向けているそうです。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。
甘いものや適温の飲み物等で気分転換されてください。
この体験をもとに私は、以下の2つの教訓を声を大にして主張します。
- 聞き流し続けても、こちらの反応引き出そうとどんどん酷い言動を繰り返される→結果的に心身壊れてロクなことにならない
- 上司等の「常識的な対応をしてくれる方」がいかに動いても、他人は変えられない=加害者の攻撃は苛烈なまま
「聞き流す」という動作自体、本来生まれた「反論したい」「抗議したい」等別の欲求を押さえつけて行う、無理のあるものです。
一度や二度なら「間違いかなと聞き流す」選択肢でも構いません。ただ悪意を感じられるようなことを何度もする人に対してであれば、「聞き流す」だけでは身を守れません。
そして有名な話ですが、傷つける言葉や悪口を言いたがる人ほど、自信がなく徒党を組みたがりますよね。1人でも大変なのにそれが複数人となると、「気にしないように努力する」負担は甚大です。
では「聞き流す」以外に何をしたらいいのか、次から紹介していきましょう。
どう反応するか、選ぶのは貴方自身
まず1つ目に、「うわっ嫌だな」と反射的に思った後にどうするかという話です。
本やアドラー心理学でも言及されております、このメッセージをご存じなかったのであればぜひ取り入れてみてください。
相手の嫌味な「セリフ」に対して、怒りやうんざりした気持ちをぶつけるのか、ユーモアで切り返すのか、何事もない日常の1コマとしてやり過ごすのか。それは貴方が決めればよいことです。(中略)
嫌な気分になるかどうかは実は自分次第ということ。自分にとって必要な言葉だけを心に留めて、あとはスルーしてしまいましょう。
『「もうだめ!」「もう無理!」から抜け出す方法』 p75
同じできごとがあっても本人がどう『意味づけ』をするかが大切(目的論)
アドラー心理学=マンガで分かる心療内科
「スルーしよう」の一般論、アドバイス通りに我慢してあげるのも優しいです。
ただ「貴方が我慢してあげた事実」は残念ながら他人には伝わりません。
とれる選択肢を「(我慢して)スルー」一択ではなくて、「録音してパワハラの証拠として後日提出」「矛盾点をつきつけて反論」「上司等をその場で巻き込む」「全力でネタにする」等色々用意しておけば、たとえ前回同様「スルー」という選択肢を選んだとしても以前より少し楽になるはずです。
その場での対応もそうですし、後からふり返って「思い出したくもないのにフラッシュバックするつらい過去」という意味づけから変えないのか、「アレがあったから今までの人生にはなかった学びがあった」などと変えるのかも選ぶことができます。
もちろん、選ぶのは貴方ご自身です。加害者や部外者がどう言おうが関係ありません、貴方が納得できる選択をしてください。
私はそれが「より生きやすい選択肢」であるよう願うだけです。
ちなみに私は、PTSDみたいに今でも「私相手に嘲笑する表情」を鮮明にフラッシュバックして、動悸がしたり震えが走ったりすることがあります。
その上で、今はこんな意味づけとしています。あの経験でメンタル守るために一部黒くなった自覚があるので恥ずかしいですが、参考になれたら嬉しいので晒しますね。
- 仕事は続けたかったんですが、こんなにも酷いいじめに遭ったから辞めざるを得なかったんですよ~(善良な他者や自己への言い訳)
- 発する言葉の大切さを知りました、暴言ばかり吐いていたら顔が醜く変貌していった人を知っているので……(選ぶ言葉や情報の重要性への気づき)(美人だったのに、嘘、と気づいた時すんごく怖かったです)
- 自分を一番守れるのは自分て事実を実感しましたね~(自己犠牲の過大評価見直し)
「天に唾する」今にあの人に返ってくるよ
この「天に唾する」という言葉は人に害を与えようとして、かえって自分がひどい目に合うことのたとえと載っています。自業自得とか因果応報とかに似ていますよね。
諺や故事はたいがい皆に真実として受け入れられ、語り継がれたものだと思いますし、この言葉も実際そうです。
誰ぞが発した誹謗中傷を、もし貴方が受け止めてしまったら貴方宛の誹謗中傷になります。貴方が受け止めなければ誹謗中傷してくるあの人に返っていきます。
たとえば、私も「言いがかり」を延々受け止めず聞き流していましたが、すごい言われようだなと時々耳に残ることはあったんですよね。さすがに事実無根だわ~と。
その数日後、「言いがかり」を吹聴していた方自身が、先日ご本人の言った通りの盛大なミスをやらかされていて、肝が冷えました。
引き寄せの法則で知った脳の特徴の1つとして、「主語が判別できないからすべてI(自分のこと)と思う」というものがあります。
つまり、他人に対して言ったはずの言葉(誉め言葉も悪口も全て)の矛先が自分に向いているということです。他人まで届くこともありますが自分には全弾命中します。
ただ個人的に、愚痴は常態化しない程度なら吐き出した方が良いとも思っています。言葉にしないまま溜め込む方が心身に悪いので……。
なるべく過激な言葉は避けましょう、棘がご自身と聞いてくださる方に刺さってしまうのは本意ではないでしょうから。
使う言葉が与える印象も重要です。
以前姉から「あんたの職場」と衝撃的な言葉とともに送られてきたURLをご紹介します。
もしまだご覧になっていなかったら、ぜひ読んでみてください。
大多数の人は、口では言わないけど貴方をきちんと見ている
2つ目に続き言葉の紹介ですが、「サイレント・マジョリティ」をご存知でしょうか。
「物言わぬ多数派」という意味で、たとえば9割の人が口では言わないけど貴方を優しいステキな人だと思ってきちんと見ていて、1割の人が声高に毎日すごい頻度で貴方を否定してくるような状態を指します。
この場合、多数派の意見は「貴方はステキな人」ですが、わざわざ言わない人が多いです。そのため目に見える/耳に聞こえてくる意見は否定的なものばかりということになります。
うーん、こう見ると黙っている大勢の人も一緒になって虐めているみたいですね……。
「沈黙は肯定とみなされる」という話もありますし、環境の一部を担っているのも確かです。悪口を日常的に聞かされる環境というと大変空気が悪いように思います。
ただ、もしかしたら職場が上のような有様だと思っているのは、声高に叫んでいる加害者と言われっぱなしの被害者である貴方だけかもしれません。
各々人間関係のネットワークをうまく構築できていると思っている人、被害者を陰ながらかばっている人、被害者と加害者の橋渡し役をしようとしている人、対岸の火事と思っている人、他者への関心が低く気づいていない人もいる可能性もあります。
そう考えると実際は下の図が正しいのかもしれません。
間に人や障害物があるところには引けなかったのですが、関係を示すオレンジの線は近場の人以外にも伸ばしたいものとしてください。
この図で言えば、部署が同じ等近しい関係の人ならギクシャクに気づけていますし、どうにか改善したいと思っているはずです。
しかし別部署等の関係性が薄い人からすれば「うちの職場環境、順風満帆では?」と思っていてもおかしくありません。
「貴方のことは普通に頑張っているし良い人だ」ときちんと見てくれている、そんな人は(貴方が嘆きたくなるよりは)多いはずです。
ただ、表情や態度、行動、言葉に出してわざわざ伝えるまでもないと思っている人もまた多いのではないでしょうか。
貴方も、テレビで観る俳優さん女優さん、もっと身近に職場の普通に話せる同僚さんに対して「普通に良い人」と思っていても、何かきっかけがなければ「いつもありがとうございます」等伝えないですよね。
LIKEをLOVEと勘違いされても困りますし、実際照れくさいですから。
2対6対2の法則(貴方がどうあれ貴方を嫌う人もいれば絶対に貴方を好きでいてくれる人もいる)もあるので、完全に八方ふさがりではない可能性が高いです。
以上を踏まえて、悲観するよりは、貴方や声高に悪口を言っている人に対して理性的な判断をしてくれています。
心がふさぎがちになると、視野も狭くなりますし悲観的になりやすいですが、貴方の世界まで狭めなくて大丈夫、気を楽に考えていただきたいです。
(補足)貴方が傍観者の立ち位置だったら、できる範囲で
この記事は基本的に貴方を「毎日言いがかりや嫌がらせを受け続けている被害者」と想定して書いています。
しかし、貴方が傍観者、だけれども環境改善のため何か出来ないかと思われている方だった場合もあるでしょう。とても優しくありがたいことです。
その場合はこちらの記事をご参照ください。
「仏の顔も三度まで」貴方を害する人に対しては、特に
4つ目は「仏の顔も三度まで」です。「どれだけ温厚な人でも、無礼を繰り返せば腹を立てる」を意味する諺です。
学生時代を少し過ぎたあたりまでの私が知っていた常識では、
- 「自分の嫌なことは人にしない」
- 「そんなことをしてくる人は教師等の大人に言えば何とかしてくれる」
- 「積極的に関わらなければ大丈夫」
- 「環境が変わるまで泣き寝入りでも、耐えたら何とかなる。しばらく辛抱」
これらのことが当然でした。
それが許されていた、ある種恵まれた環境だったかもしれません。
当然社会の荒波で病みました。まだ会ったことのなかった悪意との遭遇です。
大人から見た「いい子」をしていれば長い目で身を守れる環境ばかりではないことを知りました。これは「いい後輩」「いい嫁」等でも言える話だと思います。
悪意を持って誹謗中傷等で傷つけてくる輩の特徴として、これらが挙げられます。
- 気が弱いのを隠そうと強気に見せる→言い返してこないだろう相手を選んで言ってくる
- 調子に乗りやすい→相手が我慢/許してくれる限り、自分勝手にふるまい続ける
- 自信がない→他人を攻撃して優位に立った気になる、徒党を組みたがる、妙に嫉妬深い
- 反撃にはビビり→勝手に下に見ていた相手から正論を言い返されたらキレる。その後言う相手を変える傾向
- 不満が多い→世の中のありとあらゆることへの愚痴や不満を毎日話す
端的に書いたら悪口みたいになって申し訳ないのですが、
正直、付き合いきれませんよね……
この特徴の中でも特に重要な点として、「言い返してこないだろう相手を選んで」「相手が我慢/許してくれる限り」延々と言ってくることに注目してください。
そうです、放っておくと、どんどん酷くなるんです。
常識的な人なら2回ほどやらかしたら反省してくれますが、「まだ全然いけるじゃん!」と悪化します。
だからこその「仏の顔も三度まで」です。どこで対応を変えるか。
そうです、3回目(以降)です。うっかりミスならしたくてやらかした訳ではないので仕方ないと言えます。しかし、繰り返す/悪化していくのは「こちらが従順に許している」と勘違いしている可能性が高まってしまいます。
「非暴力」を謳ったあのガンディーでさえ、こう言っています。
臆病と暴力の間の選択しかなかった場合、私は暴力を勧めます
ガンディー(『近代インドの歴史』山川出版より引用)
もちろん、本当に暴力に訴えろというわけではありません。
ただ、無抵抗に、サンドバッグ代わりになり続けてあげている現状のままでは何も改善されません。
反論でも、録音を証拠に上司や労働基準監督署への告発でも、反撃であれば大丈夫です。
貴方(他者)へ、そういうことをしてはいけないのだという、なぜ分かっていないのかが理解しがたい当然のことを、しっかりと分からせてあげましょう。
早く環境を変えましょう、貴方の健康のためにも
とはいえ、ここまでの内容ももちろん重要ですが、何よりも大切なものは貴方の健康です。
失われてからでは元には戻れません。一度ぐっしゃぐしゃに丸めた紙を、いくら手でのばしてもシワが取れないようにです。
この先これが延々と続くと思えば、うっかりしにたくなってもおかしくありません。
それよりは、早く見切りをつけ、転職の準備を始めましょう。
今の時代転職は珍しくありませんし、転職理由のトップは人間関係です。
既に気力が削がれてしまい、転職活動も厳しいようなら、傷病手当金という手もあります。
その辺り以前の記事でも触れたので一応リンクを貼っておきます。
「○年○月に辞める!!!」と決めておくと、かなりストレスが軽減されるのでオススメです。
まとめ
いかがでしょうか。
まとめると、「傷つく言葉はスルーしよう」に付け加えたい言葉として、
- どんな反応をするか、選ぶのは貴方自身。
- 「天に唾する」という言葉があるように、貴方が受け止めなければ誹謗中傷してくるあの人に返ってくるよ。
- 大多数の人は、口では言わないけど貴方が優しいステキな人だと思ってきちんと見ているから安心して。
- 「仏の顔も三度まで」なので貴方を害する人にまで優しくする必要なんてない。
- 貴方の健康のためにも、早く環境を変えましょう。
これらを挙げました。少しでも参考になることが出来たらとても嬉しいです。
本記事は職場での誹謗中傷を主軸に書きました。しかしネット上での対応も近いのではないでしょうか。昔に比べて警察のネット上での捜査力が向上していたり、加害者の情報開示請求が楽になりつつあったりするようです。
対応をスルー(泣き寝入り)以外も取り入れることで、より互いに尊重しあえる良い環境になるよう切に願っています。
「結局、我々は敵の言葉ではなく友人の沈黙を覚えているものなのだ」
キング牧師
「最大の悲劇は、悪人の圧制や残酷さではなく、善人の沈黙である」
今回の話以外にも10カウント等「ほっこり生きやすくする小さな習慣」を取り上げていますので、よかったらそちらもご覧ください。
貴方がより良い人生を歩んでいけるよう、心から願っております。
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