『金持ち父さん貧乏父さん』派生ゲーム「キャッシュフロー101」をやってみた感想

お金の話

こんにちは、もも海です。
『金持ち父さん貧乏父さん』というベスト&ロングセラーをご存じでしょうか。
名前の見覚えはあるかもしれません。
お金のために働くのではなく、お金を自分のために働かせようと教えてくれる本です。

この本の教えを実践的に学べる機会として、著者のロバート・キヨサキはボードゲーム「キャッシュフロー101」「キャッシュフロー202」を考案しました。(それらの販売から20年以上経っているため、現在は「キャッシュフロー 日本語版」が新たに売られているそうです)

このゲームのかなり大きな短所として、お高いんですよね……。
2万円近くする(「キャッシュフロー101」等は販売終了しているからかプレミア価格に上がっています)ため、気軽に手が出せる代物とは言いがたいです。

ただ、ありがたいことに5年以上前、知人に体験させてもらう機会をいただきました。それも2回。1回目と2回目で結果が全く異なるゴール経験でした。
その上で先日、ふとこう思ったんです。

もも海
もも海

『金持ち父さん貧乏父さん』シリーズを読まれていたとしても、中々ボードゲームで体験された方は少ないのでは?
それなら、感想を紹介することで何か気づきがあるのでは……?

ゲームだから現実とは違う、と仰るのも分かります。ただ、現実は選択肢が多くて複雑です。ゲームで目的のことに特化させて体験するのも、予行演習としては良さそうかなと思います。
私主催で貴方にこのゲームを体感してもらう催しを開くのは中々難しそうですので、感想の共有で何か気づきを得てもらえたら嬉しいです。

もも海
もも海

内容のネタバレと思われる箇所もあるかもしれませんが、感想の共有なのでご容赦ください。購入検討されている方やゲームへ誘われて参加するか悩んでいる方へも参考になれば幸いです。

【悲報】ネットワークビジネスの勧誘にはご注意を!

まず体験の共有の前に、大事な話ですので、注意喚起から……。
本当に残念なことに、このゲームをネットワークビジネス(ねずみ講とかマルチレベルマーケティング略してMLMとかいろんな呼び名のあれです)の勧誘に用いられてしまうことが非常に多いそうです。

特に上級者向けの「キャッシュフロー202」は妙にネットワークビジネスが強い(ゴールへたどり着きやすい)設定になっているそうで、現代日本の実情とは異なっているため鵜吞うのみにしない方がいいように思います。

もも海
もも海

アメリカ等では日本ほど「ねずみ講!」と毛嫌いされず、ある程度受け入れられているらしいからかもしれません。

ネットワークビジネスを頑張っている人に関して完全に否定しようとは思いません。本当にいいものを紹介している自信にあふれていたり、心底楽しそうにしていたりした場合、個人的には「巻き込まないでもらえたら、本人がいいならいいかな」と考えています。
しかし楽しむための場や学びの場で自分の財産狙われると、精神的にくるものがあるんですよね!

なので、キャッシュフローゲーム会を主催されている方のこちらのページも参考に、もし参加をご検討される際はくれぐれもご注意ください。

キャッシュフローゲーム会の評判や選び方、誘われた時の断り方 - キャッシュフローゲーム会|東京で初心者向けにゆっくり進行
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『金持ち父さん貧乏父さん』とは

では、気を取り直して、ゲームの世界観にも関係している『金持ち父さん貧乏父さん』シリーズを少しご紹介します。
世界100ヵ国以上で販売され、シリーズ全体で4000万部以上の発行部数を誇り、日本では2013年発行の改訂版と合わせて400万部以上発行されている著書です。

「金持ち父さん 貧乏父さん」日本オフィシャルサイト
【日本オフィシャルサイト】金持ち父さん貧乏父さんの著者 ロバート・キヨサキの日本オフィシャルサイトです。

人々はラットレース(生活費のために働いている状況、働いても働いても一向に資産が貯まらない状態)から中々脱出できません。
ハムスター等が回し車の中をカラカラ走っている様子を想像いただいたら分かる通り、動いているのに一向にその場から進むことはないんですよね……。

そんなラットレースから脱出して、不労所得を得て夢を叶えよう、お金持ち達の理論を学ぼう
そういった趣旨で書かれていると認識しています。

もも海
もも海

詳細は読み直してから後日、別記事でお話しいたします。

ゲームのゴールと手順

なのでゲームでも、ラットレースから脱出し、最初に設定した夢を叶えることがゴールです。

①自分のコマの色を選びます。

②ファーストトラック(ラットレースの外側)にたくさん壮大な夢が盤上に書かれているため、その中から1つ「これのためなら頑張れる!」という夢を選びます。自分のチーズ(目標)をめがけて走り出す感じです。

③職業カードを引き職業を決めます。月々の給料と支出は職業ごとに違うので、医師や弁護士ならゴールに近いとは一概に言えません。

④ゲームシートに損益計算書貸借対照表(財務諸表)が印刷されているため、それに書き込みます。周りの方に教えてもらいながら進める方が良いです。

⑤月給と少しの貯金を元手に、いざスタート!

⑥サイコロを振ってラットレースの中をぐるぐる回ります。
不意の支出カードや投資のチャンス等、色々なことが巡ってくるので、その度に頭を使ってゲームシートを手直ししました。計算を何度もするのがいいのだとか

⑦1ヵ月が経過した際「ペイチェック」を申告しないと収入が得られません。

⑧毎月の不労所得>総支出にして、金持ち父さんになります。(中間目標)

⑨最初に定めた時間が来るか、自分の夢を叶えた人が現れたら「あがり」です!

途中で子どもが生まれたりリストラに遭ったり、ラットレースの中では色々なことが起きました。
様々なことがあってもブレることなく不労所得を育て、ラットレースを抜け出す必要があります。
より詳しく写真付きで知りたい方はこちらをご参照ください。

キャッシュフローゲームとは?概要やルールを説明書より詳しく解説します
キャッシュフローゲーム会を2008年から運営している経験からキャッシュフローゲーム101のルールや手順、重要な点などを公式よりも詳しく解説しています。当会に参加する方には丁寧に解説をするのでやり方の予習はしなくても大丈夫です。

体験談

ゲームのルールまで確認できたところで、体験談に移ります。
私が体験機会をもらえたのは、知人が「キャッシュフロー101」を持っていて、

勉強になるから体験してみよう!

と誘ってくれたからです。
その方は起業家で、お金について考える勉強会と称して、イベント形式でキャッシュフロー101体験会を開いてくれました。

1回目はぼろ負け

初めてだからゲームの流れを知るのがメインになるとはいえ、ぼろ負けだった覚えがあります。
私だけではなくて、同じテーブル全員でラットレースから出るビジョンさえ見えない状態でした。

収入が入る都度、借金(が職業を選んだ時点から付与されています)を減らすことに注力していたら、ラットレースから脱出する機会を見失っていたことが敗因だったように思います。
毎月収入が入る際に数種類の借金の利息を払うため少し手取りが減る、それを気にして、現金がある程度まとまったら借金返済に充てていました。

あがった方からアドバイス

その日、2テーブルで行っており、隣のテーブルではラットレースから脱出してファーストトラックへ移る人が続出していました。
そのうちの1人、最初にあがった方から、訳知り顔でこうアドバイスをもらいます。

本当に借金を返すのが最優先なのかな?

自分が越えられなかった壁を越えていった人の「ニヤリ!」としたその言葉から、悟りました。

もも海
もも海

借金は可能な限りすぐ返す、のは今までの常識
つまり、馬車馬のごとく働いている貧乏父さん的な発想
逆に、金持ち父さんなら、手元の現金が不労所得へ繋がらないことへ一気になくなるのを嫌うのでは?

この気づきと、1回目のゲームで感じ取った現実との相違点に着目してみると、やるべき行動が見えてきます。

現実とゲームの相違点①

当然と言えば当然ですが、現実では投資の利率と借金の利率との兼ね合いがあります。
たとえば年利5%の投資のために、元手を借金してその借入利息が年間15%だった場合、「+5%は不確定なのに-15%も確定してる! マイナスをゼロにしてからじゃないと資産目減りしちゃう!」と借金返済してからの方が良さそうと言えましょう。
(借金の方が低金利ならば話は変わります)

ただ、ゲーム上は金利度外視で、ペイチェックの際に天引きがあるばかりです。(月収が入った時に借金等が引かれた残りがもらえることになります)
支払っても借金の元本(利息じゃない部分)が減っている描写は特になく、「とりあえず借金があるなら月々これだけ払ってね、借金返済したいならまとまった額用意したらなくせるよ」という形でした。

つまり、「毎月の支出を減らす代償に大量の現金喪失」する行為が、
現実なら「(借金の金利が高ければ)早めにマイナスからゼロへ出来てOK!」になりやすく、
ゲームなら「そんなことしたら投資のための種銭がなくなっちゃう、NG! 」となりそうであると、気づいたのです。

もうひとつ明確な相違点は2回目のゲーム中に明らかになりました。

2回目はトラックの運転手から勝利

ラットレースはトラックの運転手でした。医者だった隣の方と比べて、収入が控えめな分毎月の支出も控えめな印象です。

現実とゲームの相違点②

やっている最中、1回目でも「もしかして」と思っていたことをはっきりと教えてもらえました。
現実や「キャッシュフロー202」と違い、「キャッシュフロー101」は倒産リスクがないと。
言い換えると、どれだけ株価が暴落してしまい、普通だったら「もうおしまいだ!」とある程度損してでも早めに引き上げた方がよさそうな絶体絶命の状況でも、必ず返り咲くということです。

もも海
もも海

それなら暴落している時にたくさん買って、価格が上がってきたら手放す、安く買って高く売る」商売の基本に沿えばいけるのでは

せっかくなら、勝ちたいですからね。勝ち筋かもしれないことはやってみました。

基本方針と行動結果

「安く買って高く売る」、そんな大勝負に備えてお金をとっておき、ここぞというタイミングで資金投入をしようと決めました。もちろん借金は種銭確保のため返済せず持ったままです。

しばらくして、瀕死な企業の株を変えるチャンスがやってきました。単価が「$1」、底値のはずです。周りが少しずつ買う中ドーンと購入しました。
その後少しして、瀕死だったその企業がⅤ字回復し単価が「$40」となったので売却します。
そこで、総支出(毎月の生活費)に連動して目標額も少なかったため、「不労所得>総支出」となる額を達成できました!

その後は羨ましがられながらラットレースをひとり卒業し、他の方が上がる前にファーストトラックに書いてある夢みたいな話のいくつかを自分のものにしていきます
そして、私が置いたチーズ(最初設定した夢)のマスに着いたため、あがりました。
大勝利です!!

感想

この体験を踏まえて、3点感想を共有いたします。

ラットレース中の閉そく感

まず、ラットレースをしている時の閉そく感がすごかったです。
うんざりするくらい、延々、同じことの繰り返しでした。不労所得を得るために種銭を用意したいのに、買い物だなんだと出費が相次いでしまい、ゴールが遠のきます
現実でも似たようなことがあるな、とおそらく参加者全員思ったのではないでしょうか。

盤上の6分の1ほどが全て

普段はもちろん意識の外なのですが、盤面を占める割合はファーストトラックの方が大きいです。
ラットレースは盤上の6分の1ほどのスペースしかありません。

しかし、ラットレースを必死でしている間は、その6分の1ほどが全てです。
広い世界が広がっている、たくさんできることは限界なくある、などということを考える余力は、お金が少ない時にはありません

もも海
もも海

現実でもラットレースの上だけを現実の全てと思ってタイムアップになっている方多いんだろうな、と考えさせられました。

ファーストトラックに入った際の解放感

感想2つ目として、ラットレースから脱出した時、ファーストトラックに入った際の解放感がとてつもなかったです!

世界が変わる

ゲームだから余計顕著なのでしょうが、考えることも額も今までと全く違う、世界が変わる衝撃を味わいました。ラットレースで四苦八苦してきた自分とはステージが違います。しがないトラックの1運転手にすぎなかったはずが、トラック事業のオーナーの資格さえ手にしました。
壮大な夢へ、いくつも手が届くワクワク感がたまりませんでした。

知っている人が得をする

最後に、当たり前のことかもしれませんが、実感として分かりました。
先ほど「倒産リスクがない、なら安く買って高く売ればいい」と情報を元に行動してよかった、とお話ししましたが、「『このゲームには倒産リスクがない』という情報をもっと早く知っていたら話は違っただろう」とよぎったのです。

ただ、お金の世界は「知っている人が得をする」原則のもと成り立っています。
そのため、知らない・気づかない人は知らないうちに損をするよう、上手いこと出来ているとも言えるでしょう。知っていた方が良さそうなこと、お得なこと、損をしないために必要なこと等に、アンテナをはるのも大事そうだと感じられました。

まとめ

いかがでしょうか。
「キャッシュフロー101」、多分もっといろんな攻略方法はあると思いますが、私が学んだことと感想を共有いたしました。体験談のところからも拾っていきます。

・高所得だから早くラットレース上がりやすいというわけではない
・財務諸表を考えるきっかけになる(ゲームを進めるたびに収支計算するため)
・無駄遣い等普段の生活をふりかえりたくなる
・現実とは異なるがゲームの上では「あがり」やすくなることがいくつかある
・ラットレース内の閉そく感がすごい
・ラットレースから脱出した時の爽快さもすごい
・知っている人が得をする

これらのことを「キャッシュフロー101」を2回やってみた結果感じました。
ロバート・キヨサキの本でこれについて書かれているところを読むと回数は足りないのですが、少しでも参考になれたら嬉しいです。

このゲームが教えてくれるお金に関する技術を身につけるためには、まず少なくても6回はゲームをやってみてください。そのあと本などで勉強すれば、あなたはこれから先の自分の経済状態を自分の手で変えていくことができます。

『金持ち父さんのこうして金持ちはもっと金持ちになる 本当のファイナンシャル教育とは何か?』p295

たしかに6回以上すれば財務諸表を使いこなせる可能性が高くなる気がします。
もし機会があり、妖しい勧誘ではなさそうならぜひ試してみていただきたいので、調べてみましたら「初心者向けキャッシュフローゲーム会」を開催されているようでした。参考までにリンクを貼っておきます。

キャッシュフローゲーム会|東京で初心者向けにゆっくり進行
キャッシュフローゲーム会を東京で開催。初心者優先で進行しながら現実でも活かせるように準備・資産運用・ビジネス・資金作り等の話をします。ネットワークビジネスの勧誘目的を隠している会が多いのでご注意下さい。
もも海
もも海

最後までお読みいただきありがとうございました!

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